九州5県で災害関連死を含め計79人が亡くなった2020年7月の豪雨災害から、4日で4年となった。球磨川が氾濫し25人が犠牲となった熊本県球磨村では午前8時半、防災無線のサイレンが鳴らされ、住民らが追悼の祈りをささげた。村役場の献花台に花を供えた松谷浩一村長は「復興はすぐに終わらないと感じた、あっという間の4年間だった」と話した。
献花に訪れた木村敬知事は「球磨川流域の復旧復興が木村県政の一丁目一番地だ。仮設住宅で暮らす方々が住まいの再建を果たせるように支えたい」と述べた。
夫婦で花を手向けた日当国弘さん(84)は4日、隣の人吉市に引っ越すという。「家は流され郵便局も病院もなくなり、どう暮らしたらよいのか。思い出がたくさんある村を離れるのは残念だが、仕方ない」と複雑な胸中をのぞかせた。
入所者14人が死亡した特別養護老人ホーム「千寿園」の跡地には、早朝から犠牲者を悼む人々が訪れた。近くの集落に住み、入所者の救助に当たった小川祐弘さん(76)は、当時の状況を振り返り「忘れたくても忘れられない」と語った。
20年7月の豪雨で、熊本県では1万2千人超が被災し、67人が死亡した。県によると、7千棟超の家屋が被害を受け、今年6月末時点で217戸412人が仮設住宅に入居している。
〔共同〕
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