北海道旭川市で女子高校生（17）がつり橋から石狩川に落とされ殺害された事件で、旭川地検は3日、殺人などの罪で同市の無職、内田梨瑚容疑者（21）を起訴した。暴行を受け、極度に畏怖している高校生を橋の欄干に座らせ「落ちろ」「死ねや」と脅して転落させたとしている。
共謀した疑いで逮捕された無職の女（19）は殺人容疑などで家裁送致した。原則として検察官に送致（逆送）された後、起訴されれば公開の法廷で刑事裁判を受けることになる。
捜査関係者によると、高校生と内田被告は直接の面識はなかったが、高校生がSNSで、内田被告がラーメンを食べている写真を無断使用したことでトラブルになっていたという。つり橋から離れたところで高校生のスマートフォンが破損した状態で発見され、欄干に座らせられている様子や、謝罪させられている場面を撮影した動画が見つかった。
起訴状などによると4月18日夜から19日未明にかけ、留萌市の高校生を市内の道の駅で車に乗せ、約50キロ離れた旭川市神居古潭地区にある橋まで監禁。高校生に着衣を脱ぐよう命じ、腰を蹴るなどの暴行を加えた上、脅して川に転落させ、窒息死させたとしている。
捜査関係者によると、内田被告は「（高校生を）橋に置いてきた」、女は「川に突き落としていない」との趣旨の供述をしている。
地検は事件に関わったとして、いずれも16歳の少年と少女を監禁容疑で家裁送致し、旭川家裁は6月、少年を初等・中等（第1種）少年院送致、少女を保護観察処分としていた。
遺体は5月下旬、つり橋から約60キロ下流の奈井江町内で発見された。〔共同〕
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