経営者や研究者らでつくる日本取締役協会(会長・冨山和彦経営共創基盤グループ会長)は3日、選択的夫婦別姓制度の早期実現を求める声明を発表した。経団連が6月に公表した提言に賛同したもの。

 声明では、選択的夫婦別姓をめぐる問題の本質について、「異なる選択をする他者を許容し、尊重できる社会であるかどうかが問われている」と指摘。夫婦同姓を強制する現行制度は「改姓に伴う社会的負担を女性側に強いるもの」として、選択的夫婦別姓の導入は「国家的急務と位置づけるべきだ」としている。

 「夫婦同姓が我が国の伝統的な家族観の根幹にあるとの主張に歴史的な根拠はない」とも指摘し、「社会の実態として別姓の選択権を奪うデメリットの方がはるかに大きくなっている」とした。(岡林佐和)

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