路上で男性3人に催涙スプレーをかけて現金約190万円を奪ったとして、警視庁は指示役とみる会社役員の男(59)=札幌市=と、犯行グループに情報を流した「情報屋」とみる会社役員の男(55)=東京都港区=を強盗致傷の疑いで逮捕し、2日に発表した。指示役の男は黙秘し、情報屋の男は「何も関与していません」と否認しているという。

 捜査1課によると、2人の逮捕容疑は3月29日午前11時半ごろ、東京都台東区上野3丁目の路上で、30代男性ら3人に催涙スプレーを吹きかけるなどし、現金190万円が入った袋1個を奪ったというもの。

 男性3人と情報屋の男は事件当日、金の売買のため、金塊5キロ(約5千万円相当)を持って上野の金買い取り店を訪れていた。買い取りは成立せず、3人が店を出て情報屋の男と別れた直後、男2人=いずれも強盗致傷罪で起訴=に襲われたという。不審な男に気付いた被害者の1人が金塊を持って逃げ、金塊は奪われなかった。

 被害者は、金の売買に詳しい人物を探す中で、情報屋の男と知り合ったという。同課は、情報屋の男が当日、被害者の行動を指示役の男に報告し、指示役が実行役2人に事件を指示したとみている。(遠藤美波)

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