架空の工事費を計上して法人税、消費税など約1億4100万円を脱税したとして、大阪国税局が、大阪府摂津市の害虫防除・リフォーム会社「ジョイハート」と、中村新一・同社前社長(51)、河合壽章(ひさあき)・元税理士(74)の2人を法人税法違反などの疑いで大阪地検に告発したことがわかった。
河合元税理士(今年1月に自主廃業)は同社からの報酬を申告せず、約3400万円を脱税したとして、所得税法違反の疑いでも同地検に告発された。
関係者によると、同社は関係会社への架空の工事費を計上して法人所得を圧縮、2021年9月期までの3年間に約3億8900万円の所得を隠した疑いがある。重加算税を含む追徴税額は約1億9千万円とみられる。脱税の不正資金は、預貯金やマンション購入などに充てられたという。同社の顧問税理士だった河合元税理士は脱税方法の発案で報酬を得て21年までの3年間に約9400万円の所得を隠した疑い。重加算税を含む追徴税額は約4600万円とみられる。
帝国データバンクによると、同社の23年9月期の売上高は約5億9千万円。
ジョイハートは取材に「税理士の指示に従っていたら脱税に問われた。適正な納税を進めている」としている。河合元税理士に事務所を通じて取材を申し込んだが、回答はなかった。(市田隆)
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