富士山の山開きを前に、山梨県側から登山に向かう人たち。手前は「弾丸登山」への注意を呼びかける看板=30日午前

 富士山(3776メートル)の山梨県側登山道「吉田ルート」が7月1日に山開き。6月30日は山頂での「御来光」を見ようとする登山客が登山口のある5合目から登り始めたが、風雨が強まり途中で引き返す人もいた。県は混雑による事故や、夜通し登る「弾丸登山」防止のため、1日から入山規制を行う。

 5合目で取材に応じた茨城県龍ケ崎市の会社員寺田茜さん(28)は初の富士登山。「天気が悪く、遭難者の報道も見たので無理はしない」と話した。

 入山規制は、吉田ルート5合目に設置したゲートで午後4時から午前3時まで山小屋予約者以外の入山を封じ、登山者の1日当たりの上限は4千人とする。通行料2千円の支払いも義務化した。

 8合目の山小屋「蓬らい館」の経営者和光康雄さん(63)によると、開山期間中の予約はほとんど埋まっており、訪日客も多い。「規制の効果を期待する」と話した。

 山梨県富士吉田市の発表では、昨年の吉田ルートの登山者数は約16万人。静岡県側3ルートの山開きは7月10日の予定だ。全ルートとも開山期間は9月10日まで。

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