国際宇宙ステーションに係留中のスターライナー=13日(NASA提供・共同)

 【ワシントン共同】米ボーイングの新宇宙船「スターライナー」の有人飛行試験が長引いている。国際宇宙ステーション(ISS)に行って帰るまで10日間のはずが、ISSに係留されたまま1カ月が過ぎそうだ。機体の不具合対応に手間取り、28日の記者会見では2~3週間かけて試験する方針が出た。帰還日は未定。来年前半の本格運用入りにも疑問符がつく。  米航空宇宙局(NASA)の飛行士2人を乗せて5日にフロリダ州を出発、6日にISSに到着した。出発前にはエンジン周辺でヘリウム漏れが確認されていたが「飛行は可能」と評価し、修復せず出発。結局、飛行中に漏出箇所が増えた。到着直前にはエンジン28基のうち5基が停止する異常も起きた。  ボーイングとNASAはデータの精査や原因特定にてこずり、当初14日としたISS出発予定は繰り返し遅延。21日にとうとう無期限延期を表明すると、状況を不安視する報道が相次いだ。  28日の会見でNASA幹部は「機体の状態は良好だ。乗組員が宇宙に取り残されているわけではない」と反論した。


鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。