「二国間クレジット制度」は日本が温室効果ガスの排出を削減する技術を提供し、その削減量を2国間で分け合う仕組みで、これまでに再生エネルギーなどの分野で各国への技術提供が行われています。
これについて農林水産省は28日、水田から発生する温室効果ガスの1つ、メタンを削減する技術をフィリピンに提供する具体的な取り決めがまとまったと発表しました。
提供されるのは、水田から水を定期的に抜いて土壌を空気に触れさせることで、酸素を嫌う「メタン生成菌」の働きを抑える「間断(かんだん)かんがい」と呼ばれる技術です。
世界の農耕地から排出される温室効果ガスの48%は水田からとされ、そのほとんどがメタンだということで、この技術によって水田からのメタンがおよそ35%削減できるほか、収穫量も20%余り増加する見込みだということです。
農林水産省によりますと、日本が農業分野でこの制度を使って技術提供を行うのは初めてだということで、今後はベトナムにも技術の提供を進めていきたいとしています。
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