沖縄県内で20代の米海兵隊員の男が女性に性的暴行し、5月に不同意性交致傷の疑いで県警に逮捕されていたことが28日、捜査関係者への取材で分かった。沖縄では3月に米空軍兵が不同意性交などの罪で起訴されていたことが今月まで県に知らされていなかったが、この事件も発表されていなかった。

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 捜査関係者によると、海兵隊員は5月下旬、沖縄本島内で、女性に性的暴行した疑いで逮捕された。女性は抵抗して逃げ出す際にけがを負ったという。通報を受けた県警が行方を追い、基地の外で逮捕した。

 日米地位協定によると、在日米軍人らが公務外で罪を犯し、日本の警察が逮捕した場合、容疑者の身柄は日本側が確保して捜査する。捜査関係者によると、今回も県警が逮捕後も身柄を拘束して捜査したという。

 県警によると、今年1~5月の米軍人・軍属らによる殺人や強盗、不同意性交などの凶悪犯の認知件数は5件(暫定値)で、前年の2件をすでに上回っている。

 県によると、この事件も、県警や外務省などから県への報告はなかったという。玉城デニー知事は28日、「本当に怒り心頭。連絡体制を再整理しないといけない」と話した。(伊藤和行、小野太郎)

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