富士山山頂の火口付近で登山者とみられる3人の遺体が見つかった遭難事故で、静岡県警は27日、1人の身元が東京都日野市の会社員男性(53)と判明したと発表した。ほかの2人は天候の状況などから29日以降に収容し、身元の確認を進めるという。

 同県警によると、男性は山頂火口内で24日に発見された。21日に「1人で富士山登山に行く」と家族に告げて自宅を出発した。22日午前に山頂からの写真を家族に送信した後、連絡が途絶えたため、23日に捜索願が出されていた。男性には滑落したような痕跡があったという。

 他の2人は男性を捜索している途中に山頂火口内で発見された。3人は数メートルから数十メートル離れていた。県警は発見場所や遺体の状況から別々に登山をしていたとみている。

 同県警によると、昨年12月に30代男性、今年1月に50代男性が、それぞれ1人で富士山に登山に行くといって出かけて帰宅していないとの届け出が静岡、山梨両県警に出されているという。(本間久志)

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