富士山の登山をめぐっては、去年の登山者数がコロナ禍前の水準に戻る一方、夜通しで山頂を目指す「弾丸登山」や登山道周辺に残されるごみなどが課題となっています。
山開きに向けて6月10日から運用が始まったシステムは、静岡県側の3つの登山ルートから入山する人を対象に、登山の注意点を動画で視聴してもらったうえで、登山の日程や山小屋での宿泊の有無などを事前にオンラインで登録するよう求めるものです。
登山口の1つがある御殿場市で開かれた研修会には、7月の山開きの後、現地で働く予定の人、およそ50人が参加しました。
事前登録した人にはQRコードがメールで送られ、登山口や登山口に向かう前のシャトルバスの駐車場などで示すよう求められます。
研修ではスマートフォンでQRコードを読み込んだり、任意で求めている登山者1人当たり1000円の「協力金」をキャッシュレスで決済したりする流れを確認していました。
参加した20代の男性は「富士山がきれいで行ってみたいというのは外国人も含めて感じると思うが、その裏にある危険もしっかりと伝えていきたい」と話していました。
静岡県富士山世界遺産課の袖山菜津子 班長は「世界遺産の富士山を守り、伝えていくために登山者が快適に安全に登ってもらうのが大事だ。事前登録を通じてルールやマナーを学んでほしい」と呼びかけています。
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