飼育していた犬3匹をビニール袋などで密閉したかごに入れて窒息死させたとして、埼玉県警は27日、埼玉県毛呂山町西大久保の元ブリーダーで無職の渡部幸雄容疑者（81）を動物愛護法違反（殺傷）容疑で逮捕し、発表した。「繁殖に使えなくなった犬を生かしておくと経費がかかる」「1匹は閉じ込めて殺したが、2匹はすでに死んでいた」などと話しているという。
県警生活経済課によると、逮捕容疑は5月6日ごろから12日にかけて、自宅敷地内にある飼育場で、犬3匹をビニール袋などで密閉したかごに閉じ込め、高体温症を伴う窒息で死亡させたというもの。
渡部容疑者は当時、動物販売業を営んでおり、主に小型犬を繁殖させ、ペットオークションで子犬を販売していた。昨年8月に渡部容疑者が犬を殺しているという内容の情報提供が県警にあり、今年5月に家宅捜索したところ、3匹が死んだ状態で見つかったという。
飼育場では小型犬179匹と猫13匹が飼育されていた。調べに対し渡部容疑者は「繁殖に使えなくなった犬を生かしておくと経費がかかる。行き場のなくなった犬の責任をとるつもりで殺した」などと話したという。
県生活衛生課によると、この飼育場には2022年度以降、計12回立ち入り検査を実施していた。22年の検査で動物愛護法の基準に適合しない状況があったため指導をし、その後は改善していたという。
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