長野県松本市の住宅街で猛毒のサリンが噴霧され、8人が犠牲となったオウム真理教による松本サリン事件は27日、発生から30年となった。1人が死亡した明治生命の会社寮跡地「田町児童遊園」には献花台が設けられ、次々に市民らが訪れた。「若い人たちが語り継いでほしい」と語る人もいた。

 「気が重く足が向かなかったが、30年たって来られた」。同市の自営業女性(54)は、会社寮で亡くなった榎田哲二さん=当時(45)=の部下だった。会社の懇親会を途中で切り上げて帰宅した榎田さんが被害に遭ったと聞き、「運命の分かれ道だった。なぜ榎田さんだけが…」と肩を震わせた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。