大阪府池田市議会で25日、パワーハラスメントで懲戒処分を受けた市立中学校の教諭が、異動後も同じ学校に出入りしていた問題が取り上げられた。

 この教諭は、中学校の複数の同僚に暴言を吐くなどしたとして2月に停職1カ月の処分を受け、4月に市教育委員会へ異動となった。ただ、顧問だった運動部の指導について、校長も市教委も認めたことから、「外部コーチ」として始業前に校内での指導を継続した。

 これに対し、被害者の一人が「姿を見るだけで震える」などと全教池田教職員組合に訴え、組合は市教委に、この教諭の校内への立ち入りをやめさせるよう要望書を出す事態になっていた。

 この日にあった市議会一般質問で、共産党の山元建議員が市教委の対応について質問。小林弘典教育部長が「保護者や生徒から強い要望があって認めたが、ハラスメントの概念から容認できないと判断した」と答え、現在はコーチをしていないことを説明した。

 田渕和明教育長は議会後の取材に対し、当時の判断は誤りだったとし、被害を受けた同僚たちに関して「配慮が足りず申し訳なかった」と謝罪した。(田中祐也)

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