国賓として訪英中の天皇、皇后両陛下は25日、ロンドン中心部のホース・ガーズ・パレード(近衛騎馬隊司令部の閲兵場)で歓迎式典に臨んだ。

 この日午前、両陛下は宿舎に足を運んだウィリアム皇太子と共に、バッキンガム宮殿近くのホース・ガーズ・パレードに到着。ロイヤルパビリオンと呼ばれるテントで、チャールズ国王、カミラ王妃とあいさつを交わした。

 場内では近衛連隊音楽隊が「君が代」を演奏。儀仗(ぎじょう)隊長の先導で、陛下と国王が閲兵を開始した。近くのグリーン・パークなどでは、最高位の敬意を示す41発の礼砲が放たれた。

 両陛下の訪英は故エリザベス女王の国葬に参列した2022年9月以来。日本の天皇、皇后が国賓として迎えられるのは1998年の上皇ご夫妻以来となる。チャールズ国王にとって今年初めての国賓だ。

 歓迎式典の後、天皇陛下は国王と、皇后さまは王妃と共にそれぞれ馬車に乗り込み、バッキンガム宮殿まで大通りをパレード。沿道には日英両国の国旗が掲げられ歓迎ムードに包まれた。

 宮殿では国王主催の昼食会に出席し、午後にはウェストミンスター寺院で「無名戦士の墓」に供花。夜には国王と王妃主催の晩餐(ばんさん)会が開かれる。

 英王室は24日、国王の妹アン王女が晩餐会を欠席すると発表した。馬の頭か脚がぶつかった可能性があるとみられ、脳振盪(しんとう)を起こして入院した。(ロンドン=中田絢子、藤原学思)

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