鹿児島県姶良市の認可保育所では去年4月18日、生後6か月だった女の子がおやつとして出されたすりおろしりんごを食べたあと、窒息状態になって意識不明の重体となり、40日後に亡くなりました。
事故から1年となる18日、女の子の父親がNHKなどの取材に応じ「1年前はちょうど桜の時期で桜を一緒に見に行ったのが思い出される。今は手を合わせることしかできず、声をかけることもできない」と話しました。
姶良市の検証委員会は、先月、市長に提出した報告書で、りんごが窒息の原因となった可能性が高いとした上で、調理や提供のしかた、職員間の情報共有などに課題があったと指摘しました。
そして再発防止策として、りんごなどつまりやすい果物は離乳食が終わる時期までは加熱して提供するとした国のガイドラインの順守や保育士などへの研修や訓練を行うことなどを提言しました。
これについて女の子の父親は「私たちが求めていた原因究明からは離れているが、おおむね意向に沿ったものと思っている。それでも私たちの娘が事故にあう前に対策をとってほしかった」と話しました。
父親は、女の子が生まれたときに買ったクマのぬいぐるみや、保育園に通うために新調した洋服を見せてくれました。
そして「私たちにとって大事な娘なのでいつも気持ちの真ん中にいる。娘のような事故は二度と起こしてほしくない。対応をしっかりとしていただけたらと思う」と話していました。
保育園「再発防止に向けた取り組む」
事故から1年となり、女の子が通っていた保育園は「このたびの事故でお亡くなりになられたお子様のご親族及び関係者の皆様には、改めて心よりお悔やみ申し上げます。検証委員会に作成いただいた報告書の内容も含め真摯(しんし)に受け止め、改めて日々の保育に向き合うとともに引き続き再発防止に向けた取り組みを行って参ります」とコメントしています。
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