ネット上に流出したのは、3年前、旭川市内の公園で死亡しているのが見つかりその後、いじめを受けていたと認定された当時、中学2年生だった廣瀬爽彩さんに関する調査報告書とみられ、いじめ撲滅を訴える市民団体のウェブサイトにほぼ全文が掲載されています。

調査報告書は市教育委員会の第三者委員会がまとめ、おととし、公表されましたが、掲載された文書は、遺族の意向で非公表とされたいじめの詳細などについても黒塗りがされておらず閲覧できる状態になっています。

市民団体の代表はNHKの取材に対し、「文書の入手先は明らかにできない」としたうえで「黒塗りの報告書では女子中学生の苦しみが世間に理解されないと考えて掲載した」と話しています。

黒塗りされていない報告書は文部科学省や北海道教育委員会など一部の関係機関にだけ配られたということで、市教育委員会が事実確認を進めるとともに今後の対応を検討しています。

旭川市教育委員会の野崎幸宏教育長は「文書の掲載はきのうの午後に把握した。公表した調査報告書と書式が似ており、本物かどうかの確認を急いでいる。情報の収集に努めながら必要な対応を検討していきたい」と話しています。

去年10月も “調査報告書の全文流出した可能性”を指摘

この調査報告書をめぐっては去年10月にも、非公表部分が記載された全文が一部の市議会議員に流出した可能性が指摘されました。

指摘を受けて市教育委員会が報告書の保管状況などを調査しましたが、その翌月、「流出を確認できる確固たる証拠は得られなかった」と結論づけていました。

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