秋篠宮家の次女佳子さま(29)は日本との外交関係樹立125周年に際し、5月25日から6月1日までの日程でギリシャを訪問された。
国家間の親善を図る公式訪問は、皇室に期待される大きな役割の一つだ。
華やかな国際舞台の陰で、女性皇族たちは相手国の歴史や文化を学び、外交儀礼の振る舞いまで入念に準備して臨んでいる。(共同通信=大湊理沙)
▽緊張
佳子さまはギリシャ滞在中、サケラロプル大統領の表敬訪問や記念式典のあいさつで、日本を代表して公の場に立った。
「20代後半の女性が大統領と話をする。何か間違いがあれば責任は重大で、その緊張は計り知れない」と同行した経験がある宮内庁幹部は語る。
訪問に際し、相手国の歴史や文化、国柄、日本との関係性などについての理解は不可欠だ。
佳子さまは事前にギリシャ語通訳者や研究者、オリンピア市と姉妹都市提携を結ぶ愛知県稲沢市長らから説明を受け、長いときは3時間以上に及んだ。
2023年11月のペルー訪問では、大阪の国立民族学博物館に出向き、情報収集した。
公式訪問は、有名観光地など招待国側が「見せたい場所」の視察が日程に組み込まれる。「文化交流が深まる訪問にしたいという気持ちで臨まれている」と側近は佳子さまの様子を話した。
▽姿勢引き継ぐ
国と国との友好に尽くす皇族の姿勢は、上皇ご夫妻の影響が大きいという。
側近は「天皇陛下や秋篠宮さまは生まれてからずっと、その背中をそばで見てきた。それがまた次の世代へ引き継がれている」と指摘する。
上皇ご夫妻の長女黒田清子さんは結婚して皇室を離れるまで計8回14カ国を公式訪問した。
秋篠宮ご夫妻の長女小室眞子さんは訪問前、佳子さまと一緒に経験豊富な黒田さんにアドバイスを受けていたと関係者は明かす。
皇族数の減少で公式訪問の担い手は限られ、女性皇族では佳子さまに集中しているのが現状だ。今後は天皇、皇后両陛下の長女愛子さまが加わることが期待される。
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