行方不明男性の捜索を再開した石川県輪島市の土砂崩落現場(24日午前)=共同

石川県警は24日、能登半島地震による土砂崩落が起きた輪島市市ノ瀬町で、行方不明になっている男性1人の捜索を再開した。二次被害の恐れがあるとして、3月5日以降、捜索を中断し、安全確保のための工事を進めていた。前日の雨で土砂がぬかるむ中、重機で掘る作業を中心に、県警機動隊など45人ほどで捜索した。

行方不明になっているのは、瓦ぶき職人の垣地英次さん。毎週末、崩落現場に通っているという兄の弘明さんは、祈るようにじっと捜索を見つめた。弟とは正月を2人で祝い、テレビで駅伝などを見る約束をしていたという。「みんなに好かれるやつだった。気持ちは1月1日から何も変わっていない。まだ心の整理がついていない。待ってるので早く出てこい」と話した。

捜索には県警機動隊約20人に加え、工事を担った国土交通省の職員も参加。県警によると、輪島市では名舟町と町野町寺山の2カ所でも2人が行方不明になっているが、捜索再開のめどは立っていない。〔共同〕

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