ムクドリの大群による鳴き声やフン害に悩む新潟県長岡市は、鳥類が嫌いな光を出すレーザーポインターや驚かせるための拍子木などの貸し出しを始めた。「市民の力を結集して、撃退しよう」と呼びかけている。

 市によると、2022年6月にJR長岡駅前の樹木をねぐらにするムクドリを市職員がカウントしたところ、2千羽ほどを確認。鳴き声による騒音やフン害は市内全域の住宅街でも以前から報告されていたため、市はムクドリが危険を感じた時に出す悲鳴音を録音したCDを1999年から貸し出してきた。

 CDはこれまでに843件の貸し出しがあり、拡声機などを通して流すと、ねぐらを変え、いったんはいなくなる効果があったという。ただし、2カ月ほどすると再び戻ってくることが多く、更なる撃退に使える機器を追加で貸し出すことにした。悲鳴音を再生できるハンドメガホン3台、打撃音で驚かせるための拍子木12組、嫌がる光を当てるためのレーザーポインター3本を、市内の個人や町内会などに2週間、無料で貸すという。

 市環境政策課の担当者によると、ムクドリは天敵の猛禽(もうきん)類などがいない安全な場所をねぐらにしている。「一カ所で撃退しても、市内を転々とするだけなので、市内各地の市民の力を結集してムクドリを追い出したい」と話している。

 貸し出しについての問い合わせは同課(0258・24・0528)へ。(白石和之)

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