米世論調査会社ギャラップが世界の従業員エンゲージメント(仕事への意欲、組織への貢献意欲など)に関して調査したところ、2023年時点で「仕事に意欲的、積極的に取り組む人」の割合が日本は6%にとどまり、世界最低水準であることが分かった。世界全体(23%)、東アジア(18%)と比べ、低さが際立っている。東アジアで最も高かったのはモンゴルの41%だった。

日本の労働者のうち、24%が仕事に対して意欲を持とうとせず、意欲的な人の4倍に達している。ギャラップは、「日本では抜本的な働き方改革がなされたにもかかわらず、ここ10年以上、仕事に意欲を持てない人の割合が高止まりしている」と指摘し、仕事に意欲的な人の少なさは、企業や経済に影響を及ぼしかねないとみている。分析によると、従業員エンゲージメントの低さによる機会費用(逸失利益)のために、日本企業が23年に被った損失は86兆円超に上るという。

また、日本人の労働者は職場環境への不満度も高く、41%が大きなストレスを抱えていると答えている。現在が転職に適切な時期と考える人は40%にとどまる一方で、33%が転職活動や情報収集をしていた。

ギャラップの学習・開発コンサルタント、上村千尋氏は「多くの労働者の生活を改善するため、やるべきことが山積している」と話している。

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