沖縄県は23日、太平洋戦争末期の沖縄戦で旧日本軍の組織的戦闘が終結したとされる日から79年の「慰霊の日」を迎える。政府は近年、台湾有事などを念頭に軍備増強を続けており、県民の4人に1人が犠牲となった凄惨な地上戦の記憶と重ね、懸念を深める県民は多い。最後の激戦地となった沖縄本島南部の糸満市では22日、日米双方で計約20万人に上る死者を悼み、平和を願う沖縄全戦没者追悼式の前夜祭を開催。  米軍は1945年3月に沖縄・慶良間諸島、4月には本島へ上陸した。南西諸島の防衛を担う日本軍第32軍は5月下旬、拠点の首里(那覇市)から南部へ撤退を決定。南部にいた多くの住民が巻き込まれた。民間人の死者は推計約9万4千人で、9万4千人強だったとされる日本軍の兵士などの死者と同規模の住民らが犠牲となった。  前夜祭は糸満市摩文仁の平和祈念公園で開催。公園では23日午前11時50分から追悼式が開かれ、岸田文雄首相や沖縄県の玉城デニー知事らが出席する予定だ。


鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。