女性を装ってSNSで知り合った男性から現金をだまし取ったとして、警視庁はナイジェリア国籍の職業不詳の男(61)=神奈川県厚木市=を詐欺や窃盗などの疑いで逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。警視庁は、男は恋愛感情を抱かせて金銭をだまし取る「国際ロマンス詐欺」などを行う海外を拠点にしたグループの主犯格とみている。
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「夫の遺産の残りをあなたにあげる」
捜査関係者によると、男はすでに逮捕、起訴された別の男らと共謀し、2021年3~12月ごろ、フェイスブックで女性になりすまして男性(当時67)と知り合い、メッセージアプリで「夫の遺産の残りをあなたにあげる」などと送信。手数料を振り込む海外口座の開設費用や日本円への変換手数料が必要などと説明し、計約600万円を振り込ませてだまし取ったなどの疑いがある。
共謀した疑いがあるのは指定暴力団の住吉会系組員の男と、6代目山口組系組員の男2人。いずれも同罪などで逮捕、起訴された。ナイジェリア国籍の男は、6代目山口組系組員の男の一人の知人だったという。
警視庁は、男らのグループが、今回の逮捕容疑を含め20人以上から総額約3億7千万円をだまし取ったとみている。
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