鶴岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)は20日、全国の神社を束ねる神社本庁から離脱したと発表した。同宮の吉田茂穂宮司(82)は「ここ十数年来、恣意(しい)的、独善的状況がみられると受け止められている」などと離脱の理由を説明した。同宮は3月に離脱方針を示していた。

 吉田宮司は「神社界の宗教的権威である統理をないがしろにし、神社本庁憲章を下位に位置づけるような運営が続けられている」と説明。内部から正常化をめざすことは断念せざるを得ないと判断したという。

 一方、神社本庁広報国際課は「突如として被包括関係を廃止されたが、神社本庁は引き続き法令を順守した法人運営を行って参る。鶴岡八幡宮には歴史ある神社としての役割を果たしていただきたい」とのコメントを出した。

 全国の主な神社では、「こんぴらさん」で知られる香川県の金刀比羅宮が2020年に、大嘗祭(だいじょうさい)を巡る不信感などを理由に離脱している。(芳垣文子)

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