旧ジャニーズ事務所(現SMILE―UP.〈スマイルアップ〉)に所属していたアイドルのコンサートチケットの購入権利を不正に入手したとして、北海道警は19日、札幌市白石区の竹内光昭容疑者(49)と同区の長谷将昭容疑者(58)を電子計算機使用詐欺容疑で再逮捕し、発表した。

 生活経済課によると、両容疑者は昨年、5道府県であったジャニーズWEST(現・WEST.)、NEWS、King&Princeの3グループ6公演の電子チケットを受け取る権利を、他人の会員情報を使い、不正に得た疑いがある。2人は「公演日と名義人は思い出せない」などとしながらも、おおむね容疑を認めているという。

 チケットを優先的に購入するには、ファンクラブに入会して年会費を支払い、会員のアカウントを得る必要がある。道警によると2人は、約8千のファンクラブアカウントを持ち、2022~23年に約2億円の売り上げがあったとみられる。

 捜査関係者によると、2人は複数のコンサート会場で客にファンクラブへの入会を持ちかけて年会費を肩代わりすることで名義を借りたり、他人になりすましたりしてアカウントを集めていた可能性があるという。

 道警は今年5月、札幌市内で昨年開催されたコンサートに関する同様の容疑で2人を逮捕、送検していた(いずれも処分保留で釈放)。

 道警は、山口市の奈良みずき容疑者(28)と東京都大田区の前田未来容疑者(27)も、他人の会員情報を使って不正に電子チケットの購入権利を得ていた電子計算機使用詐欺の疑いなどで再逮捕した。奈良容疑者は「今は答えたくない」、前田容疑者は「間違いありません」と話しているという。

 奈良容疑者は約120人分、前田容疑者は約110人分、ジャニーズWESTのファンクラブの他人名義のアカウントを持っていたとみられるといい、道警はチケットの転売についても捜査を進めている。(新谷千布美)

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