那覇地検は19日、同地検の検察官が、刑の執行前に行方不明になった複数の「とん刑者」の個人情報が入ったファイルを18日夜に紛失したと発表した。19日に見つかり、個人情報が漏れたことは19日夜の時点で確認されていないという。

 同地検の小玉大輔次席検事は「大変遺憾であり、個人情報が記載されていた方に深くおわびします」と謝罪した。

 地検によると、検察官は18日深夜、業務を終えて、ファイルを持って退庁した。自宅近くに自転車をとめた際、ファイルが入ったポーチをかごに置いたまま自宅に入ってしまった。

 翌朝気づいて自転車を確認すると、かごにポーチは残っていたが、ファイルはなくなっていたという。

 ファイルには、複数のとん刑者の氏名、生年月日、本籍地、量刑などの裁判情報などが書かれた書類や、同地検職員の連絡先などの資料があった。

 報告を受けた地検は、19日朝から職員たちが紛失場所などを探し、同日夕までにファイルを所持している人物を特定、回収したと説明した。小玉次席検事は「所持していた人のプライバシーにかかわるため、所持や回収の経緯は答えられない」としている。

 地検によると、とん刑者のファイルは、毎日の当番の検察官が自宅に持ち帰り、警察などがとん刑者を発見・確保した際に、検察官がすぐに対応できるようにしているという。(伊藤和行)

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