弁護士資格のない男女に自らの名義を使わせ、詐欺被害金返還の法律事務をさせたとして、警視庁捜査2課は13日、弁護士法違反(非弁提携)の疑いで、元衆院議員で弁護士の今野智博容疑者(48)=埼玉県深谷市=を、同法違反(非弁活動)の疑いで、無資格の法律事務をしていた20~50代の男女10人を逮捕したと発表した。 逮捕容疑では、2023年12月~今年1月、今野容疑者が10人に弁護士名義を使わせ、詐欺被害に遭った東京都や埼玉県などの男女5人の被害金返還を巡る法律事務を扱い、着手金計約280万円を受けたとされる。捜査2課はいずれの認否も明らかにしていない。 捜査2課によると、今野容疑者は23年9月~今年3月、弁護士資格のない男女を使って、ニセ電話詐欺や国際ロマンス詐欺などの被害を受けた全国の約900人の法律事務を請け負い、計5億円の着手金報酬を得ていた。被害金の返還に至ったケースはほとんどないとみられる。 今野容疑者は深谷市に事務所を構えていたが、弁護士名義を使って法律事務を行っていたグループの拠点は東京都内にあったという。捜査2課は今野容疑者が報酬を払って、グループに法律事務を請け負わせていた可能性もあるとみて調べている。 今野容疑者は12年から衆院議員を2期務めた。
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