この問題は去年10月、吉備中央町でおよそ1000人に水道水として給水していた浄水場から国の暫定目標値の28倍にあたる高濃度のPFASが検出されていたことが発覚したものです。

問題の発覚後に水源は切り替えられ、現在は国の目標値を下回っていますが、住民の間に健康への不安が高まっていることを受けて、町は血中に含まれるPFASの濃度などを調べるための血液検査をことし10月から11月に実施する方針を示しました。

これまで、PFASが検出された地域の住民が有志で血液検査を行うケースはありましたが、環境省によりますと自治体が公費で実施するのは全国で初めてだということです。

この地域の住民の1人は「PFASは健康に影響が出るのかどうかは分からない。血液検査などを通して町が健康状態を見てくれるという説明を受けて安心した」と話していました。

環境省はこうした動きについて「住民から不安の声があがっていることは国としても真摯(しんし)に受けとめる。血中濃度と健康影響との関連は明らかにできていないので、国として、健康影響に関する知見を集め、自治体への助言を行っていきたい」としています。

また、町の第三者委員会の調査で汚染の原因と見られている使用済みの活性炭を浄水場の水源だったダムの上流に置いた業者がNHKの取材に書面で回答し、「PFASの除去など特殊な状況で使われた活性炭との説明を受けておらず、通常の再生用活性炭として受け入れた」などと説明しています。

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