曽我ひとみさんは、19歳だった46年前の1978年8月、新潟県佐渡市で、買い物から帰る途中、母親のミヨシさんとともに北朝鮮に拉致されました。

曽我さんは、24年後の2002年10月に帰国を果たしましたが、ミヨシさんの行方は今もわかっていません。

拉致問題を若い世代に知ってもらおうと、曽我さんは11日に新潟市西区の明倫短期大学で、およそ60人の学生を対象に講演を行いました。

この中で「拉致されて46年、帰国から22年と、とても長い年月が過ぎました。現状は残酷なままで、5人の被害者以外、誰ひとり帰国できていません」などと話し、被害者や再会を待つ家族が高齢化する中、半世紀近くたった今も、拉致問題が解決していない現状を訴えました。

また「高齢の母を思うと、いてもたってもいられません。今も日本に帰ることを信じて、北朝鮮で涙している人がいることをわかってください」などと、解決に向けて世論の後押しを求めていました。

参加した学生は「自分の生きてきた年月よりも長い間、家族に会えないということは、なかなか想像できない」とか「家族や友人に拉致のことを話したい」などと話していました。

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