職務上知り得た個人情報を漏洩させたとして、千葉県警は11日、船橋市海神5丁目の警察共済組合千葉県支部職員、富川泰興容疑者(31)を地方公務員等共済組合法違反の疑いで逮捕し、発表した。「依頼してきた客に対して1件数万円の報酬をもらい、個人情報を教えていた」と容疑を認めているという。

 捜査2課によると、東京都千代田区の警察共済組合本部で勤務し、年金関係の仕事を担当していた富川容疑者は、自身のX(旧ツイッター)のアカウントに有料で他人の住所を教えるなどと書き込み、2023年6月ごろに書き込みを見た依頼者に警察共済組合の年金関係の仕事で使うシステムの端末を利用し、5人分の住所などを不正に入手して教えた疑いがある。

 富川容疑者は警察共済組合千葉県支部で採用され、当時は組合本部に派遣されていた。警察職員などの年金の審査を担当し、共済に加入していない個人も含む年金加入者の情報を端末で照会していたという。「他人の住所や生年月日を提供していた」と供述しているといい、捜査2課は200人以上の住所などが漏洩したとみて調べている。(熊谷姿慧)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。