1992年、福岡県飯塚市で小学1年生の女の子2人が登校途中に連れ去られ、遺体で見つかったいわゆる「飯塚事件」では、殺人などの罪に問われた久間三千年元死刑囚(執行時70)の死刑が2006年に確定し、その2年後に執行されました。

元死刑囚は一貫して無罪を主張し、家族が裁判のやり直しを求めた2度目の申し立てについて、福岡地方裁判所は今月5日、弁護側が新たな証拠とした2つの目撃証言について、いずれも「信用できない」として再審を認めない決定をしました。

この決定を不服として弁護団は10日、福岡高等裁判所に即時抗告しました。

弁護団の岩田務弁護士は「福岡地裁の決定は、証拠とした目撃証言が信用できないということに限定して判断し、踏み込むことから逃げたと思っています。高裁は、2つの目撃証言を判断するうえで、重要な証拠の開示について、検察に命令をするなど裁判所の責務を果たしてほしい」と話していました。

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