捜査情報漏洩（ろうえい）の疑いで鹿児島県警の前生活安全部長が逮捕された事件で、前部長が漏洩の理由として「県警本部長が犯罪行為を隠蔽（いんぺい）しようとした」と主張したことに関し、松村祥史・国家公安委員長は7日の閣議後会見で、「事件の全容解明が重要だ」と述べ、前部長の主張についても確認を進める考えを示した。

　松村委員長は事件について「警察職員の模範となるべき立場にあった者が逮捕されたことは誠に遺憾だ」と述べ、警察庁による鹿児島県警への監察を行うことが重要だとした。

　同県警前生安部長の本田尚志容疑者（60）は、警察官らの個人情報が記された文書を第三者に漏らしたとして、5月31日に国家公務員法違反（守秘義務違反）容疑で逮捕された。本田容疑者は5日の勾留理由開示手続きで、県警職員による盗撮事件などを野川明輝・本部長が隠蔽しようとしたと主張。「どうしても許せなかった」と話し、不祥事をまとめた文書を記者に送ったことを認めた。（板倉大地）

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