4月の衆院東京15区補欠選挙での政治団体「つばさの党」による選挙妨害事件で、警視庁捜査2課が、立憲民主党公認候補の選挙運動も妨害したとして、公職選挙法違反(自由妨害)の疑いで、党代表の黒川敦彦容疑者(45)と同党から補選に出馬した根本良輔容疑者(29)、幹部杉田勇人容疑者(39)を7日に再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。

◆乙武洋匡氏に続き、酒井菜摘氏への妨害疑い

 つばさの党は補選期間中に複数陣営の街頭演説に乗り込み、大音響で演説妨害を繰り返したほか、他陣営の選挙カーを車で追いかけるなどした。警視庁は5月17日、無所属新人の乙武洋匡氏陣営の街頭演説を妨害したとして、公選法違反容疑で黒川容疑者ら3人を逮捕し、「多数に及ぶ妨害行為の全容を解明する」として特別捜査本部を設置した。

つばさの党代表の黒川敦彦容疑者=5月

 捜査関係者によると、3人は4月17日夕、当選した立憲民主党の酒井菜摘氏の選挙カーを約20分間にわたって車で追いかけたほか、同23日夕には江東区内で酒井氏の街頭演説を妨害し、演説の中断を余儀なくさせた疑いがあるという。  つばさの党は一連の妨害行為を、動画配信サイト「ユーチューブ」で公開。捜査関係者によると、根本容疑者が住んでいた東京都練馬区の民家では、支持者や協力者ら男女約10人ほどが集団生活しており、一部は動画撮影や車の運転などで妨害行為に協力していたとみられる。 

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