上地恵栄容疑者の手配ポスター=警視庁ホームページから

 東京都三鷹市で2005年11月、居酒屋チェーン副店長の永野和男さん=当時(53)=が刺殺された事件で、警視庁捜査1課は4日、殺人容疑で指名手配していた上地恵栄(うえち けいえい)容疑者=同(49)=を容疑者死亡のまま書類送検した。  書類送検容疑では05年11月24~25日、三鷹市上連雀のアパートで住人の永野さんの胸を刺して殺害したとされる。捜査1課は同年12月、殺人容疑で逮捕状を取り行方を追っていた。  同課によると、今年に入り、容疑者死亡の可能性を視野に入れた捜査を始めた。現場の血痕を容疑者のものと特定した上で、DNA型を全国の身元不明遺体と照合。4月に、ある遺体のDNA型と一致した。  遺体は06年3月4日、石川県加賀市内の山中で見つかった。05年12月~06年2月ごろに自殺したとみられる。1632件の情報が寄せられていたが、同県内の目撃情報はなかった。  捜査関係者によると、上地容疑者は腰痛の持病があったとみられ、遺体はコルセットを着けていた。鎮静剤、眼鏡、現場近くまでのバス乗車券、現金4万5000円が一緒に見つかった。  捜査1課から捜査終結の連絡を受け、永野さんの妹は「これで事件は終わりですね。ありがとうございました」と話したという。 

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