6月から「週休3日」も可能なフレックスタイム制を導入した千葉県庁で3日、制度の利用者が初出勤した。県によると、毎週、週休3日にできる制度は都道府県では珍しいという。

 この日、消防課の福井潤一さん(41)は午前7時に出勤した。通常勤務は午前8時半から午後5時15分で、ほとんどが空席だった。今後2週間は同時刻に出勤し、週末と水曜に休む。「元々朝型で、人が少ない時間帯は仕事に集中できます」

 デジタル推進課の町田裕太さん(38)は午前9時半に着席した。すでに出勤した職員は電話対応などをしていた。

 船橋市の自宅から、小学1年の娘の通学路を一緒に歩き、バスと電車で約1時間かけて出勤している。これまでは時差出勤制度を利用していたが、退勤が午後6時15分に固定され、共働きの妻が対応できないときに娘を迎えに行けなかった。

 「これからは帰宅時間を前倒しできる。子どもの夏休みに週休3日を活用し、日中のイベントに参加したい」

 人事課によると、知事部局の対象者約7400人のうち、フレックス制度の利用を申請したのは、5月末時点で176人。国松健朗副課長は「業務の効率が上がり、時間外労働も減りそう。育児や介護、社会活動や学び直しなどに活用し、職員の能力ややる気が向上すれば県民にお返しできる」と話した。(織井優佳)

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