3日午前6時31分ごろ、石川県能登地方を震源とする地震が起き、珠洲、輪島両市で最大震度5強の揺れを観測した。

 津幡町によると、町内に住む60代の女性が、あわててベッドから降りようとした際に転落し、右足を骨折したという。

 珠洲、輪島両警察署によると、午前7時時点で被害についての住民からの通報などはないという。奥能登広域圏事務組合消防本部によると、消防署員らが両市内を巡回し、被害を確認中という。

 北陸電力志賀原発のある志賀町では、震度3を観測。同電力によると、志賀原発1、2号機は定期検査のため運転を停止しており、被害の情報は現時点ではないという。

 石川県の馳浩知事は3日、これまでの支援へのお礼のため、首相官邸に岸田文雄首相を訪問する予定だったが、地震の対応のため取りやめた。

 輪島市町野町で日本料理店を営む冨成寿明さん(41)は地震発生当時、輪島中学校で毎日行っている炊き出しの準備をするため、市中心部にある店の駐車場に止めた車の中にいた。

 1月6日以来の激しい揺れだったといい、「かなり驚き、恐怖を感じた。建物はミシミシと音をたてていた」と話す。付近の建物などに被害は見当たらず、道路の亀裂も確認できなかったという。

 冨成さんは「幸い、自宅周辺でけがをした人もいないと聞いている。パニックに陥らず、冷静に行動できたのだと思う。自宅の様子も確認できたので、輪島中学校に向かって普段通り炊き出しをしたい」と話した。

「志賀原発、異常は確認されず」

 北陸電力によると、停止中の志賀原発(石川県志賀町)では3日朝に発生した地震による設備への影響や放射線量の異常は確認されていないという。

 原子力規制委員会によると、停止中の東京電力柏崎刈羽原発がある新潟県柏崎市、刈羽村でも震度4を観測したが、午前7時ごろまでに設備や放射線量の異常は確認されていない。

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