東日本大震災の教訓を伝える「東日本大震災津波伝承館」(岩手県陸前高田市)の来館者数が2日、100万人に達した。館長を務める達増拓也知事は「国内のみならず世界と震災津波の事実や教訓を共有し、防災力向上への貢献を目指す」とするコメントを発表した。

100万人目となったのは、妻、孫と訪れた大友信作さん(97)=宮城県気仙沼市。震災後に開発された缶詰など、復興を象徴する計7品が記念品として贈られた。大友さんは陸前高田市出身で、「生まれた縁かなと思う。長生きするお土産だ」と喜んだ。

陸前高田市の実家が津波で流され、親戚も失ったという大友さん。故郷に思いを寄せ、時折足を運んでいる。「震災は死ぬまで忘れられない。陸前高田に来たら(伝承館を)見に来てほしい」と話した。

同館は2019年9月に開館した。発災時の初動対応や避難時の教訓を伝えるパネル、津波に流された消防車など約150点が展示されている。

「東日本大震災津波伝承館」の100万人目の来館者となった大友信作さん(中央)=2日午前、岩手県陸前高田市

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。