東京大学では、女性が占める割合が学生で24.6%、教員で17.6%と国内外の大学と比べても低く、男女比の偏りが課題となっています。
大学では理由の一つに、性別による役割分担意識から発せられる何気ないことばが女性の意欲をそぎ、進路やキャリアの妨げになっているとして、「言葉の逆風」と記された啓発ポスター600枚を掲示し食堂のトレイにもメッセージを貼っています。
ポスターには思いがけず見て傷つかないよう配慮がされていて、「なぜ女性が少ないのか?」と書かれた1枚目をめくると、学内の女性の学生や研究者が実際に言われた言葉が読める仕組みになっています。
そこには「地元の大学でいいんじゃない?」とか「学歴つけても結婚できないよ」といった多くの言葉が記され、「あなたも加担していませんか?」と問いかけています。
文学部3年の女子学生は、「受験の際にそこまで頑張らなくても、女子だから資格職がいいのではと言われました。男女問わず一人一人が認識することが大切だと思います」と話していました。
企画したひとり、東京大学多様性包摂共創センターの中野円佳准教授は「東京大学にたどりついた人の裏には諦めた人たちがもっといることに思いをはせてほしい。こうした言葉が女性の意欲をそいでしまうことに社会全体で目を向けるきっかけになれば」と話していました。
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