爆薬や鉄パイプ銃を許可なく製造・所持していたとして、爆発物取締罰則違反などの罪に問われた諏訪博宣被告(30)に対し、札幌地裁(吉戒純一裁判長)は30日、懲役6年(求刑懲役10年)の判決を言い渡した。

 判決によると、諏訪被告は2022年10月、自宅として借りていた札幌市白石区の4階建て共同住宅の一室で、高性能の爆薬「HMTD」約130グラムを所持。鉄パイプを加工して製造したパイプ銃や黒色火薬、改造した空気銃なども持っていた。

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 HMTDは弱い刺激で爆発する高性能の爆薬で、2005年のロンドン同時爆破テロで使われた。

 検察側の冒頭陳述によると、諏訪被告は製造方法をネットで調べ、ホームセンターなどで原材料を購入し、製造していた。微量のHMTDや火薬を燃やす動画も自宅で撮影し、SNSに投稿していた。

 弁護側は、自殺目的で製造を始めており、他人を傷つける目的はなかったと主張していた。

 吉戒裁判長は、「好奇心を満たす目的も少なからずあった」と指摘。危険性が高く、実刑はやむをえないと判断した。(新谷千布美)

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