今年実施された三重県伊賀市のご当地検定「第19回伊賀学検定」(上野商工会議所主催)で、最も難しい上級で最年少の合格者が誕生した。昨年度に合格した最年少者の25歳の記録を大きく塗り替えた。

 市立霊峰中学校2年の山本聡介さん(13)は、1年生だった2月に受検。上級は23人が受け、合格者は5人だけだった。聡介さんは「少しだけ自信はあったけど、驚いた。1回目で合格する人はあまりいないと聞いているし」と語る。

 検定は伊賀に関する歴史や文化、自然などの知識を問うもので、2006年に始まった。四者択一式の初級、中級の合格率は90%超だが、記述式となる上級(50問、正答率90%以上で合格)は20%弱と一気に難易度が上がる。

例えば、「藩政期の藤堂家で、在任が一番長い藩主は」(解答は「藤堂高猷(たかゆき)」)、「ペリーの黒船の偵察にあたった忍びは」(解答は「沢村甚三郎保祐(やすすけ)」)など難題があり、解答は漢字で書く必要がある。上級合格者は11施設が無期限で無料になる特典があり、これまでの合格者数は95人しかいない。

 聡介さんは小学4年の時、父の敦さん(50)に誘われて初級を受検。小学6年で中級に受かった。今回、昨年10月から問題集の要点に線を引きながら、ノートに漢字も含めて書き写して1冊分を書きつぶした。城跡や文化施設を実際に訪れ、頭の中に知識を焼き付けたという。今後について、「英検や漢字検定、『みえ検定』にも挑戦したい」という。

 最年少の記録を、商工会議所の担当者は「破られる可能性は低いかも」。ちなみに最年長合格者は15年度の82歳。「頭の体操のためと、毎年高齢の方も多く受検される。ぜひ破る方が出てきてほしい」(小西孝司)

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