警察がアパートの一室に捜査に来ることをその部屋の住民に伝え、逃げる手助けをしたとして、警視庁は、アパートを所有する会社役員の女(77)=埼玉県蕨市=を犯人隠避の疑いで逮捕し、30日に発表した。認否は明らかにしていない。

 薬物銃器対策課によると、女は2月17日午後6時ごろ、警視庁から「薬物事件の関連」として、自身が所有するさいたま市浦和区内のアパート一室の合鍵を貸して欲しいと電話で依頼を受けた。その際、電話口の捜査員に「外出中でしばらくしたら帰る」などと伝えた。

 だが、電話の直後に女は住人の無職の50代男に電話し、「あんたやってんの? 連絡がきたよ。やってるんだったらやってるで、すぐ逃げな」などと伝え、男を逃げさせた疑いがある。

 警視庁が女に電話した約15分後、男が着替えや現金を入れたバッグを持ち、部屋から出てきたのを捜査員が確認。部屋は片付けられた状態で、逃走を図ろうとしていたと警視庁はみている。

 男は尿検査で覚醒剤の陽性反応が出て、警視庁は男を覚醒剤取締法違反(使用)容疑で逮捕した。男はその後起訴された。(三井新)

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