立ち入り検査のため小林製薬大阪工場に入る厚労省の担当者ら=3月、大阪市

 小林製薬の「紅こうじ」サプリメントを巡る健康被害の問題で、武見敬三厚生労働相は28日、原料から検出された「プベルル酸」について、腎臓に悪影響を及ぼすことを確認したと明らかにした。他に検出された2物質も含め、いずれも紅こうじを培養する過程で青カビが混入したことによって作られたと推定されるとした。

 岸田文雄首相への報告後、取材に応じた。どの物質が健康被害の原因かに関しては「引き続き動物実験などを通じて最終確認する必要性がある」と述べた。

 厚労省によると、小林製薬の紅こうじサプリを製造していた大阪工場と、子会社の和歌山工場から青カビが採取され、培養したところプベルル酸を検出した。

 プベルル酸以外の2物質は既知の天然化合物ではなく、うち一つは、紅こうじサプリの機能性成分「モナコリンK」が、工場の青カビにより変化したものと推定されるという。

 厚労省と国立医薬品食品衛生研究所(国衛研)は、原料のサンプルを分析し、検出された物質の発生原因などを調べていた。

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