大網白里市の県立大網高校で講演したのは、松戸市で起きたひったくり事件で妻を失った菊池久平さん(76)です。

妻のすみ子さんが、14年前、バイクに乗った元少年を含む2人組にバッグをひったくられ転倒し、意識が戻らないまま息を引き取ったことを振り返り、「防御もできず頭を地面に打ちつけられたことを思うと、やりきれません。犯人への怒りがあふれました」と、妻を失った悲しさと悔しさ、事件への怒りを語りました。

そして、片方の元少年がもう1人の男に誘われて犯行に及んだことに触れ、「悪事に誘われても断る勇気を持ってほしい」と、若い人たちが事件に手を染めることがないよう訴えました。

話を聞いた女子生徒は、「断ることが苦手なので、自分で考えて断れる人間になりたい」と話していました。

菊池さんは、「同じような事件が起きないようにと願って講演してきました。妻も背中を押してくれている気がしています」と話していました。

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