上司に101回の中傷や脅迫のメッセージを送ったとして、奈良県は28日、中和土木事務所(橿原市)の主査だった男性職員(49)を減給10分の1(2カ月)の懲戒処分にしたと発表した。県が、部下から上司へのパワハラで処分をするのは初めてという。

 県によると、男性職員は昨年5~10月、SNSなどを使って上司の携帯電話に「私よりはるかに下級の下級のクズ以下」「見た目通りのポンコツ 無能 給料泥棒」などとの中傷や、議員の名前をあげた上での「先生に判断していただく。粛正させていただく」といった脅迫のメッセージを計101回送った。

 男性職員は現在は別の部署に異動している。県の聞き取りに「プライベートでストレスがあり、上司への不満もあった。ちょっと脅かしてやろうと思った」と話しているという。

 また県は同日、2022年度に紛失した国道工事の用地買収の請求書を、断りなく新たにつくったものに差し替えていたとして、当時の高田土木事務所の次長(56)と用地課長(54)、土地開発公社の総務用地課長(56)の3人を戒告処分にしたと発表した。県人事課の担当者は「契約は有効に成立して実害はなかった」としている。(机美鈴)

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