酒井さん夫妻とNPO法人が共同作成したリーフレット

 2001年に起きた大阪教育大付属池田小の校内児童殺傷事件で、長女を亡くした酒井肇さん(62)と妻智恵さん(63)が27日、犯罪被害者や遺族向けに報道機関への対応や取材を受けることのメリットを説明したリーフレットを、NPO法人「大阪被害者支援アドボカシーセンター」と共同で作成したと明らかにした。センターの支援員が被害者らとの面談で活用する。  表紙には「メディア対応で困っていませんか」と記載。被害者は報道機関に対して権利があり、取材を受けるかどうかは自由で、断ることもできると明記した。一方、取材を受けるメリットとして、より正確な報道をさせることや、要望を社会に届けることで場合によっては法律や制度の改正に結び付くことなどを示した。  酒井さん夫妻は01年6月、2年生だった長女麻希さん=当時(7)=を事件で亡くし、直後から自宅に多数押しかけた報道機関へ嫌悪感を抱いた。しかしその後、支援者を通じて紹介された記者の取材を受けたことで、智恵さんは「メディアを通じて声を発信し、司法制度や学校の安全など社会が変わった」と利点を実感したという。


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