国際宇宙ステーションから投棄され、燃え残って民家を直撃したごみ(NASA提供・共同)

 【ワシントン共同】今年3月、米南部フロリダ州の民家を金属の塊が直撃する事故があり、米航空宇宙局(NASA)は4月15日、回収し分析した結果、国際宇宙ステーション(ISS)から3年前に投棄した設備の一部だったと発表した。大気圏突入時に燃え尽きるとの予想が外れた。今後、加熱・分解の仕方を予測する手法を検証する。  NASAによると、落下した物体はニッケルを主体とした耐熱性の高い合金「インコネル」でできており、高さ10センチ、直径4センチほどの円筒状。重さは約700グラムだった。米メディアによると家主の男性は当時不在で、息子は離れた部屋にいた。  ISSでは2021年3月、古い充電池を含む総重量約2・6トンもある荷物台をISSから放出。当時は2~4年間、地球を周回した後に大気圏で燃え尽きると予測していた。だが電池を台に固定する部品が燃え残ったという。  宇宙ごみを監視する欧州宇宙機関(ESA)も「いくつかの部品が地上に到達するかもしれないが、人に当たる確率は非常に低い」としていた。


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