コンビニエンスストアの客が特殊詐欺の被害に遭うのを防いだとして、香川県警丸亀署は22日、「ファミリーマート善通寺宮ノ前店」(善通寺市与北町)の従業員、高尾弥生さん(40)に感謝状を贈った。

 4月21日の午前、店の常連客だった70代男性が、10万円分の電子マネーを買おうとしていた。

 レジの従業員とのやり取りを近くで聞いていた高尾さんは、普段は明るく話をしてくれる男性の、早口で真剣な様子に異変を感じた。

 「どうしましたか?」と話しかけると、男性は「パソコンが動かなくなり、これ(電子マネー)を買うよう言われた」と説明した。高尾さんはすぐに「詐欺だ」と確信。警察に相談するように伝えた。男性は近くの交番へかけこみ、被害に遭わずにすんだという。

 感謝状を受け取り、高尾さんは「ありがたい気持ちでいっぱい。これからも声をかけて防げていければ」と話した。

 同署によると、今年4月末までの特殊詐欺被害件数は66件で、昨年の同時期(54件)と比べて増加傾向だという。(木野村隆宏)

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