警視庁遺失物センターに保管されているスーツケースなどの落とし物=4月、東京都文京区
2023年に全国の警察に拾得物として届けられた現金以外の「落とし物」は、前年から約315万点増の2978万7068点で、統計のある1971年以降で過去最多だったことが27日、警察庁への取材で分かった。新型コロナ対策の行動制限緩和による人出の増加に加え、電化製品の小型化も落とし物をしやすい状況に影響しているとみられている。 現金の拾得物も前年から約17億円増え、約228億4568万円と過去最多だった。遺失物法に基づいて管理され、持ち主が見つからないなどして都道府県の歳入になったのは約34億699万円。 警察庁によると、ワイヤレスイヤホンやモバイルバッテリー、携帯扇風機、加熱式たばこなど、小型電化製品の落とし物が目立つという。 拾得物には動物も含まれ、23年は犬が1万2722匹、猫が4382匹、鳥など「その他」が8431匹だった。多くがペットとみられ、前年と同規模の高い水準となった。一時預かり中の餌やりなどで警察業務の負担となっており、警察庁幹部は「飼い主には責任を持って管理してほしい」と話している。
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