多摩川の河川敷で昨年12月、無職原唯之さん(当時46)=東京都江戸川区=の遺体を遺棄したとして、神奈川県警は、元交際相手で大阪府高槻市の無職西高舞容疑者(32)ら5人を死体遺棄容疑で逮捕し、26日発表した。県警は遺棄現場近くの路上で、複数人が顔を隠してスーツケースを押して歩く防犯カメラの映像を確認していた。

  • 家族ぐるみで関与か 5人知る人ら逮捕に驚き 多摩川で死体遺棄容疑

 捜査関係者によると、原さんのX(旧ツイッター)では、死後も何者かが本人になりすまし投稿していた可能性がある。原さんは以前、西高容疑者への脅迫容疑で逮捕された経緯があり、県警は事件との関連を調べる。

 他に逮捕されたのは、西高容疑者の父で千葉県船橋市、派遣社員の西高昌浩(53)、母の無職西高美保(51)と兄でアルバイトの西高昌吾(34)=ともに東京都大田区=、知人の会社員岩城周平(39)=大阪府高槻市=の4容疑者。美保容疑者は「私はやっていない」と容疑を否認し、他の4人は認めているという。

 県警によると、5人の逮捕容疑は昨年12月中旬ごろ、原さんの遺体をスーツケースに入れ、東京都大田区本羽田の多摩川河川敷付近に遺棄したというもの。スーツケースは同29日、約2キロ下流で対岸の川崎市側で見つかった。県警は昌浩容疑者の自宅から外国車を押収し、遺棄に使われた可能性もあるとみて調べる。

 原さんは絞殺されたとみられ、服を着た状態でスーツケースに入れられていた。死因は窒息で、発見時は死後数日以上が経過。遺棄現場周辺の防犯カメラの映像などから5人の関与が浮上したという。

 一方、原さんのXでの最後の投稿は遺体発見の3日前の同26日、「俺は俺できちんと、ケジメ付けるつもり」などとする内容だった。(加藤美帆)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。