ワサビの生産量が全国最多の長野県。なかでも有数の産地、安曇野市の「藤屋わさび農園」では、ハウス栽培しているワサビの収穫が最盛期を迎えている。ワサビ田の上には直射日光を防ぐ「寒冷紗(かんれいしゃ)」という幕が垂れ、青々とした葉が初夏を彩っている。
同社は、露地もあわせ約1ヘクタールのワサビ田を持ち、契約農家を含め年間約80トンを収穫。加工・販売までを手がけ、国内のみならず、アメリカや韓国、欧米など14カ国へも輸出している。2022年には新工場も完成し、コンビニ用の具材やねりワサビなどの加工品の増産も進めている。
専務の望月啓市さん(31)は、栽培の様子などをSNSで発信している。「海外では高級ハーブとして注目されている。鮮度が落ちずに輸出できる環境を整え、地元にも喜ばれるいいワサビを作っていきたい」と話した。(小林一茂)
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